静岡県藤枝市滝沢の八坂神社に300年余前から伝わる 
県指定無形民俗文化財 『滝沢の田遊び』を  紹介します。
毎年早春2月17日に、神社境内で豊作を願って、
農作業の所作を表す舞が演じられるのです。
古い習わしが次々すがたを消すこのごろ、親から子へ、
子から孫へと長い間身振り手振りで伝えることができたのが、
とっても不思議です。
何年ぶりかで、『滝沢の田遊び』を見たくなり、
藤枝市の真ん中を流れる瀬戸川をのぼり、
支流の滝沢川とが出会う場所にある八坂神社の杜へと急ぎました。
この祭りは夜間行われ、夕方6時半に始まるのです。
山に囲まれた冬の滝沢は静かで、
所々に揚げられている 幟 がなければ
「今日だったかな」と心配になるほど。

でも神社に着くと、もう演じる人 見る人 
そしてこのめずらしい 舞 をカメラに納めようと、
おおぜいのカメラマン。ビデオをまわす人、いっぱいでした。
  
舞台となるのは、神社本殿前の『八丁敷』と呼ばれる舞庭。
四方を明かりが照らし出し、 まるでここだけ別世界。
  
「寒いねぇ」といったら、今年は暖かい方だと言われた。
いつもは、注連縄(舞庭のまわりに張った縄で、
紙の 垂 を垂らしてある)が、
風にあおられ、もっともっと激しく揺れるそうだ。
ドラム缶のたき火で暖をとりながら、
始まりを待った。車じゃなかったら、日本酒なんぞ飲みたい気分。
今回は買ったばかりのデジタルカメラも持った。
まさに試運転。まわりの立派な
カメラ勢にちょっと押され気味。
でも、まぁまぁ私なりに撮れてたから、満足かな。
 
全部舞終わったのが夜10時、すっかり冷え込んだけれども、
子どもたちから大人の方たちまで総出の、
滝沢地区の伝統を守る意気込みを見せていただき、                     
暖かい気分で家に向かい ました。
1997-2-17 記   

            参考資料 「滝沢の田遊び」 (滝沢.八坂神社田遊び保存会発行)


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